C'est la vie

新大陸の湖畔

言わなくて良いこと

 

ずっと昔から、言葉にならなかった言葉たちの存在を認めている。宙を漂っていたあの日の言葉が良い音楽をきっかけにパズルのピースのようにしっくり元ある場所へ戻っていく。

言葉にならなかった言葉たちの魂はいつしかちょっとした負債となって心に引っかき傷を残していく。ちょっとした後悔みたいなやつ。

長い年月を掛けてろ過された地下水みたいに、色々なものを削ぎ落としたまあるい言葉たちに、音楽が感情という名前をつけていく。こうして、浮遊していたこの子達は無事に成仏する。

ああ、あの頃に、この感情をしっかり言葉にしていなくて良かったなって思う瞬間が何度もあって、こういうのもなんだか悪くは無いなって思う。