C'est la vie

新大陸の湖畔

計画

ジェニファーの家は大きかった。

大きな庭に大きな遊具と大きなくすの木が生えていた。もう今ではどんな顔をしていたか覚えてないけれど、その茶髪のくるんとしたカールが素敵だった。

大きな遊具には梯子が掛かっている。2階が僕らの基地だった。ちょっと分厚い英語の本と綺麗な石と美味しいお菓子を広げたら、ちょっと出来るキャリアウーマンじゃない?ってジェニファーが言った。お気に入りのお人形は汚れたら嫌だから部屋に置いてきた。

大きなくすの木には自家製のブランコが掛かっている。それを漕ぐときっとお空の青さを突き抜けてどこまでも行けるんだと分かっていた。ジェニファーが「あの青の向こうには宇宙が広がっているのよ」と、覚えたての知識を披露してくれた。きっと私たちどこまでも行けるわよ、って本当に信じていた。まあ本当に行ってしまったらママが悲しむわ、ともジェニファーが言った。

私たちは基地に戻って宇宙旅行の計画を立てた。一大プロジェクトだから慎重に、だけど大胆にいかないといけない。まずはどこに行く?ってなったから適当に火星あたりを設定した。セーラームーンの火星役の子が好きだったから火星にした。寂しがりのママにはお人形の側にいてもらおう。

明日学校で会うサムエルにこの計画をこっそり打ち明けてやるの。きっと驚くわ。