C'est la vie

新大陸の湖畔

刹那

移り行く夕日の影とか。

何か言いかけて口をつぐんだ夕焼けとか。

空の粒子をめいっぱい詰め込んだ楽器とか。

暗い部屋で緩やかに流れることを許された時間とか。

君と一緒に歌った誰も知らない歌とか。

全てが愛しくて、忘れちゃいけない。

 

この日のために生きてきたのかもしれない。

 

僕たちは何故か知っていたんだよ。飛行機から見る空の広さも、校舎の窓から見上げる世界の美しさも、指先から感じる空気の鋭さも、実際に見るより前に。

心のどこかにある君へと繋がる故郷に。

 

遥か昔から、涙が塩味だったこと、海が塩味だったこと、空がこんなにも寂しかったこと、知っていた気がしたよ。

 

君が、君自身がそこにいること。知っていたよ。