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Le Nocturne

深淵を覗く時

生きてきた軌跡を何となく辿ってみても、そこに私の証がちゃんとあるのかはちょっぴり自信が無くて。借り物の言葉とか、借り物の思想というフィルターを通してでしか私を見つめることが出来ない。

 

本当の自分はどこから来たの?

 

自分の中に生きた証を求めても、無意味なことなのかもしれない。多分一生をかけても私は私を見つけられないかもしれないし、見つけた先に何かを期待できるような立派な人間にもなれない。

でもね、今日もあなたがどこかで生きている。そんな事実だけが私が唯一日々世界に押し潰されずに生きていける証なのかもしれない。

大人になった私達にはいつでも答えが必要なの。目に見える形にまで価値を引き下げたとしても。皮肉にも私達は目に見える形じゃないと理解できないのだから。答えをすぐに求めたがるの。

でもね、私はあなたの夢がいつまでも濁らないこと、哲学が色を失わないこと、言葉の泉が枯れないこと、祈っているよ。だから、そのためのちょっとの苦しみなんてへっちゃらよ。

私はあなたを待たない。でもいつでも私のところに帰っておいで。そしてまた一緒に、夢を見るように恋をして、息をするように終焉を迎えよう。