C'est la vie

新大陸の湖畔

ジェニファー

鈍色の気だるさ

一夜にして街から猫が消えてどこかに行ってしまったような寂しさ。大事に握り締めて白線の上を落ちないように歩いてみる。不在の存在は嫌い。いつまでも知らないでいたい。 手持ちぶさたの感情は深い悲しみの海にまた一つ溶けていく。色んなところで関係ない…

コンプレックス

打ち明けたい。私たちは世界中のささやかな秘密をこっそりと打ち明けたい。心に留めてはいけないのだ。私たちが今どこに向かっているのか、言わなければ世界中の秘密が腕の外へ零れて葬り去られてしまうのだ。 きっと打ち明ける必要があるのだ。旬は待ってく…

続・宇宙旅行計画

サムエルはどちらかというと夢想家だった。夢想家な上に冒険心が強かったけれど、やんちゃが災いして怪我したり骨折したりと色々大変な奴だった。 その日、私とジェニファーは基地に到着するなり宇宙旅行についてサムエルに打ち明けた。当然彼も目を輝かせて…

計画

ジェニファーの家は大きかった。 大きな庭に大きな遊具と大きなくすの木が生えていた。もう今ではどんな顔をしていたか覚えてないけれど、その茶髪のくるんとしたカールが素敵だった。 大きな遊具には梯子が掛かっている。2階が僕らの基地だった。ちょっと分…